2021年5月31日付中日新聞の記事から抜粋します。

米国国立衛生研究所主任研究員の小林久隆さんが発見しました『がん光免疫療法』。
昨年9月『がん光免疫療法』が厚生労働省から承認を受け、国内の約20病院で「頭頚部がん」への光免疫療法が始まります。
2022年4月には関西医科大学に「光免疫医学研究所」の設立が決まりました。

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光免疫療法とは、がん細胞だけを壊し、他のからだの組織にはできるだけ影響を与えない方法で、治療では患者に色素つきの抗体を点滴し、翌日抗体ががん細胞にたどり着き、近赤外のレーザー光を当てます。
レーザー光を当てた部分のがん細胞が破壊され、周辺の正常細胞には極力障害が起きないようにする治療方法です。

1回の治療でかかる医療費は、薬剤費、装置代など含めますと約600万円程になるそうですが、保険適用されますので患者負担が軽くなります。

現状では患部切除手術不能な「頭頚部がん」に限られた治療方法ですが、いずれは医学の進歩と共に他のがんにも採用されるのではないでしょうか。

抗がん剤による化学療法は、薬が全身をめぐり、正常な細胞迄ダメージを受けます。放射線治療も照射された部分が「火傷」状態になり、照射された部分が元の機能に回復するのは困難です。
筆者も2013年9月に『上咽頭がん』の治療で抗がん剤と放射線の治療で苦しみ、7年を過ぎた現在も色々な後遺症が残っています。 はかない想いですが、7年前にこの治療法があれば良かったのにと思います。